掲示板

配偶者と死別した人達の為の掲示板がある、対象は20代30代。若くして死別する人はほとんどいないので遺族会にもほとんどいないし対象としてやっている所もほとんどないというのが現状。なので見つけて掲示板を覗いた時はやっと気持ちだけじゃなくて立場も分かる人達がいたと思って泣きながら見ていた。
最近もちょこちょこ覗くのだが揉めてる人達がいた、でもそれ対象外の40代後半とか50代、もっと上もいた。私は悲しみの質に違いはあれど悲しむ想いに年齢は関係ないので誰が書いたとしても良いと思う、実際に30年連れ添いましたとか親も亡くなり子供が嫁いでいるので一人ぼっちで寂しいとか書いてあるのを見ても管理人含め誰も咎めた事なんてない。というより若いと子供が小さいし当然親も働いている、更にはその親まで生きていて介護とかしていたりする。同世代も働き盛りで暇な人などこれっぽっちもいない、お金もこの若さではべらぼうに高い生命保険に入っている人なんて聞いた事ないし貯金もやっとしだしたところだと思う、その貯金も治療費、葬儀等でなくなってしまう人の方が多いのではないだろうか。要は指摘する元気なんかないだけ、全てにおいて余裕なんかないから。
ところがあまりにも揉めていて本来の掲示板としての役割が全く機能しておらず管理人はいつ出てくるのだろうと思っていたところにこの掲示板の対象年齢の20代か30代の方がやんわりここは20代30代が対象と書いてありますよと書き込みをした。すると途端に揉めていた人達が彼女を責めだしたではないか……結局正しいことを教えた彼女は管理人に直接言ってくださいと言ってそのままいなくなってしまった。
そして責めていた人達は皮肉たっぷりの捨て台詞を吐いていなくなっていった。

一連のやりとりを見ていて思ったのは揉める元気がよくあるなぁってことだ、書き込みを見ていても前向きな書き込みや余裕が見られる書き込みは大体対象としている年齢よりはだいぶ上、彼等はよく自分の書き込みをしているので自ずと年齢が分かる。それに対して対象年齢の人達の書き込みは後ろ向きで余裕なんかこれっぽっちもない、その気持ちは私もとても分かる、掲示板で揉めようとそこに参加するエネルギーなどないのだ。

悲しむ気持ちは皆同じだから書き込みをしたところで誰も咎めない、だけど揉め事が起こるのは余裕のある人が変な投稿をするからだ。本人は余裕なんかないよと思うかもしれないが実際に悲しい想いだけを書き込んでいれば揉め事は起こらない、少しでも面白い投稿ができるなら余裕があるって事だ。
いくつになったって自分の片割れを亡くすのはとても悲しい、だけど私は自分の年代より上の死別経験者はそれだけ一緒にいられたでしょ?人生経験も長いんだから私よりは色んな余裕あるでしょ?とどうしても思ってしまう。同様に4、50代の方はそれより上の死別した人達に、20代で死別した方は30代にも同じことを思うのではないだろうか。もちろん皆がそうじゃない、若くたって再婚して前向きな人もいるし50代でも毎日苦しんでいる人だっている。ただこの掲示板のように若い世代限定になっているという事は、若い世代にしか解りあえない何かがあるからなんだと思う。
巷には死別経験者の集いがあるけれど2、30代ってほとんどないし行ってもまずいない。あるサイトには若くして死別した方々も大丈夫です(40代から)とあるくらいで私の年代での死別経験者はとてつもなく珍しい、多分集まれるような人数はいないんだと思う、そして集まれる時間と気持ちの余裕もない。だからこのような掲示板があるんだと勝手に思っている。

最近はおそらく私の親より上の世代の書き込みが多い、中には私は30年も一緒にいれたからここの方々に比べたら幸せなのかもしれないという何とも複雑な書き込みを見たりもするが前のように荒れてはいない。でももっと2、30代の方が書き込みやすくなりますように。